スペイン料理といえば「バレンシアのパエリア」や「アンダルシアのガスパチョ」と並び、有名なのがスペインオムレツ(トルティージャ・デ・パタタ)です。誕生以来、この料理は全国に広まり、今では特定の地方だけに属するのではなく、スペイン全体を代表する料理となっています。
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スペインオムレツの起源とは?
長年、トルティージャの起源は1835年、ナバラ地方にあると伝えられてきました。当時、カルリスタ戦争の最中に将軍トマス・デ・スムラカレギが、兵士たちのために栄養があり安価な食べ物を探していたことがきっかけだといわれています。
しかし実際には、さらに古い1798年のレシピがスペイン・バダホス県ビジャヌエバ・デ・ラ・セレナで発見されています。当時は食料不足で、卵とじゃがいもしか手に入らず、それらを一緒に揚げたことから偶然生まれた料理だとされています。
その後、トルティージャは進化を続け、「玉ねぎを入れる派」か「入れない派」という永遠の論争が生まれました。さらに、「冷たいほうがおいしい派」か「熱々で食べる派」、そして「中はとろとろ派」か「しっかり固め派」と、食べ方の好みは人それぞれです。
トルティージャ・デ・パタタの基本レシピ
スペイン料理を語る上で欠かせないのが トルティージャ・デ・パタタ(スペインオムレツ)。シンプルながら奥深く、まず最初に覚えたい定番レシピのひとつです。
材料(4人分)
- 卵 … 5個
- じゃがいも … 500g(皮をむいたもの)
- 油(オリーブオイルやひまわり油など) … 適量
- 塩 … 少々
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- でんぷん質が少なく、しっかりしたじゃがいもを選ぶ
- 出来るだけ新鮮な卵(放し飼いやオーガニックならさらに良い)
- じゃがいもを揚げる油は、風味が強すぎないオリーブオイル(マイルドタイプ)やひまわり油が最適
作り方ステップ
1. じゃがいもを薄切りまたは角切りにし、大きさを揃える。
2. フライパンに油を入れ、弱火でじっくり揚げる。最後に強火にして表面をカリッとさせる。
3. 油を切って塩をふり、溶いた卵と混ぜる。
4. 熱したフライパンにオリーブオイルを少量入れ、混ぜた卵とじゃがいもを流し込む。
5. 片面が焼けたら皿を使ってひっくり返し、もう片面を焼く。中を半熟にしたい場合は時間を短めに、しっかり固めたい場合は同じ時間焼く。
バレンシアで食べられる絶品トルティージャ
バレンシアで美味しいトルティージャが味わえるおすすめのお店をいくつかご紹介します。玉ねぎ入りでも、なしでも、熱々でも、冷めても、とろとろでも、しっかり焼いても——大切なのは、このシンプルで奥深い料理を思いきり楽しむことです。
Alhambra Bar
高さ15cm、卵32個、総重量4kgの巨大トルティージャで有名。バレンシアに来たら外せない名店。
📍C/ Calixto III, 8Rausell Bar
テイクアウトで有名なバル。スペインオムレツは特に人気のタパス。
📍C/ Ángel Guimerà, 61Bar Cafeteria Plaza
街の中心にある小さなバル。スライスしたパンにトルティージャをのせたピンチョスやサンドイッチが楽しめる。食後は旧市街を散歩するのもおすすめ。
📍C/ Almudín, 12Tortillea Brewery
トルティージャ専門店。ハムやフォアグラ、ガリシア風タコ、キノコなど多彩なバリエーションを提供。もちろん定番のトルティージャも絶品。
📍C/ de Luis García-Berlanga Martí, 7スペインにある私たちの語学学校からも、皆さんがこの郷土料理をぜひ楽しんでいただけることを願っています。バレンシアを訪れる際には、本場の味をお見逃しなく!
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